3年B組金八先生 第一回「史上最低の3B!」を観る

開始10分でいきなり受験に失敗した奴が窪塚君ばりのダイブ→即死という、視聴者一同を一発で鬱にさせるシーンで始まった今期の金八。思えば第6シリーズもファーストカットからいきなり葬式! というふざけろよって感じの始まりだったが、その第6シリーズ同様に今期も多数の問題を同時進行で展開させていくようである。ちょっと観ただけでも中高生に蔓延するドラッグ、ドメスティックバイオレンス、知的障害、学級崩壊などなど問題山積みで、それ以外にも育児ノイローゼユニークフェイスまで描かれそうな複線がわんさか。出来れば、一つの大問題にじっくり取り組んでいく展開でやってくれた方が嬉しいのだが、問題が多様化した現在の学校問題がそれを許さないようだ。正直に言って問題解決のプロセスよりも、ただ金八のブチ切れ説教と愛すべきバカな生徒の奇行(饅頭食って腹壊したり、合格に浮かれてダンプに轢かれたりなど)を観ることに重きをおいてる自分にとっては、なかなかに毎回の視聴が辛そうである。というか、既に辛い。観ていて胃が痛くなる。



それというのも3Bの生徒が、どいつもこいつも、全然話は聴かないわ延々とGBAいじくってる奴がいるわ一々茶化すわきゃんきゃんきゃんきゃんうるせーわと、いつ金八がキレて下っ腹に隠したチャカをぶっ放してもおかしくないようなマザーファッカー揃いなのが原因だ。「史上最低の3B!」のタイトルは伊達じゃなく、「まず、生徒を信じること」を信条としてきた金八ですら、教室に入る時には苦い顔をし、教室を出た後には「馬鹿ばっかし!」と愚痴をこぼす始末。製作サイドの狙いにがっつりはまって、観ていて思いっきり苛々して生徒全員の顔面を蹴りたくなる衝動に駆られた自分のバカ正直さに鬱だが、それだけにこの学級崩壊ラリ坊揃い踏み状態からどのようなテクを使ってラストの大団円に持っていくのかは大いに期待したいところ。今期は生徒目線ではなく、完全に金八目線で観ていきたいと思う。