3年B組金八先生 第ニ回「3B vs ヤヨの微笑」を観る

第二話は、知的障害のある転入生ヤヨを通じて、少しずつまとまり始めた3Bを描く。「ヤヨを通じて、少しずつ」というか、ヤヨの件が無くとも、あの第一話の惨状は一体なんだったんだよと思わずにはいられない程の急転直下のまとまりぶり(ちゃんと話は聞くし、意見があるときは手を上げて言うし)を見せており、大方の人を唖然とさせたと思われるが、そこに違和感を覚えてしまってはならない!と僕は警鐘を鳴らしたい。3年B組金八先生では、「前編・後編」という断りが無い限り、話と話の間では全くなんの説明もなく2、3日〜1週間程度の時間が経過しているものなのである。その「見えない時間」の金八の奮闘を脳内補完するのが金八の正しい見方であると僕は思っている。おそらくは、金八による生徒への陰湿かつ粘着的な『標語』音読の強制があり、そこには当然ゴタゴタがあり、金八爆発な説教があり、「私語すんじゃねえええええ!!」と叫びながら振り向きざまにナイフを眉間めがけて投げつけたりして、やっとで生徒も変わり始めたという経緯があったはずだ。それについては、だからそこを見せろよバカやろうと毎度毎度思っているところだが、僕もわりといい大人なので黙っておく。



さて、この第二話で気になったことと言えば、金八が主役のくせにあまりに目立たないという点だ。まるで空気のようでさえある。なぜかと言えば、金八の存在理由たる説教が無いからだ。前も書いたが、僕はただただ金八の説教が見たい派なので、それが無いとどうにも盛り上がれない。年末か正月に有ると思われる2時間スペシャルでの大爆発に向けて説教エネルギーを充填している、と解釈すれば、まぁ我慢できないこともないのだが、だからってそれまで今の打たれっぱなし状態の金八が続くのはいくらなんでも悲しすぎる。手始めに、「教室だろうが日常だろうが常に拡声器を使って話す」という腐ったミカンがいるのだが、その生徒に対して一発ブチかまして欲しい。今回までの金八のその生徒への対応といえば、「マイク使うな!」「マイクやめろ!」などとツッコミ調で言うだけだ。甘いにも程がある。一体どうしちまったんだよ金八よ。人の道を教えることに関しては、手段を選ばないお前じゃなかったのかよ。それこそ、生徒が拡声器で喋るや否や「マイク使うんじゃねえええええ!!」と叫びながら振り向きざまにナイフを眉間めがけて投げつけるぐらいのことをしてもらいたいところだ。