3年B組金八先生 第10回「中3の父 小6の母」を観る

小学校の教師になった卒業生に相談を持ちかけられる金八。相談内容は、自分の受け持ちの児童が妊娠し「産みたい。」と言っている、というショッキングなものだった。その相手が3Bの伸太郎なのでは? ということになって金八は動揺するが、程なく潔白が証明され事なきを得る。クラスでは性懲りも無くドラッグの話をする孝太郎をしゅうが殴りつける騒ぎがあり、その中で発達障害を持つヤヨがパニックを起こしてしまう。金八は、その問題を3B自身の手で解決させることにし、3Bは話し合いの末、見事に解決してみせた。タイトルと内容が乖離しまくりだった第10話。



「自分たちで考えなさい。」と言われて全員が学校を出て行ってしまった第4話と比較しろというかのように、3B生徒の変化が明確に描かれた回だった。問題を3B自身の手で解決する様なんて、まさにそれ。あの3Bがここまで成長するなんて! ということについての感動はなかったが、自分たちだけの話し合いで問題を乗り越えることが出来たということは、今後予想される大事件で繰り広げられる”熱い論議”の下地が出来上がっていることを意味しており、その点では僕の期待を刺激するに十分だった。今回程度の問題であれだけの熱さ(特に、3B’sのドンにしてクラスのまとめ役である直明が発した「しんたろぉぉぉぉぉ!!」の熱さは、特筆ものだった。)が出せれば、メインの大事件の際には、もう凄い事になるに決まっている。これは楽しみだ。



しかし、悲しさもある。それは、金八が、今まで「話し合い」という名の説教で問題を解決していたものを、生徒自身の「話し合い」によって解決させたことである。それも第4話との比較で、金八の変化、または成長ということを描いていると思うのだが、僕は、ここでしつこく主張しているように金八=激怒だと思ってる派なので、その変化がどうにも悲しい。というか、寂しい。自分の中の説教不足がいよいよ深刻になってきつつあるが、次回は金八恒例の2時間スペシャル(通称:金スペ)なので、きっと何かどえらいことが起こるハズ。どうか説教不足が解消されますように。