3年B組金八先生 第8回「しゅうの愛する父」を観る

ヤヨがランナーを務めるスペシャルオリンピックスのトーチランを無事終え、食堂で打ち上げをしていた3Bの前にしゅうを追いまわすヤクザが現れるも、しゅうは、不登校になっている崇史を元気付けるためにトーチランに参加せず、その場には不在。しかし、ヤクザに脅された3B生徒の不用意な発言のせいで、しゅうが桜中学の3年生であるということがヤクザにばれてしまう。今まで何度となく難を逃れてきたしゅうであったが、ついにヤクザに捕まってしまい、それでも家(父)の所在を頑なにあかさなかったために酷い暴行を受ける。しゅうが運ばれた病院に駆けつけた金八は、しゅうが様々な問題を抱えている生徒であることにようやく気が付き始めたが、まだ漠然としか掴んでおらず、打つ手を決めかねている様子の第8話。



やけにあらすじが長くなったの見て分かる通り、重要な回だった。体中に石鹸の泡をつけながら電話に出た金八の最高ぶりは置いておくとして、トーチランを終えて以降のシーンでは、終始ヤバイBGM(絶対泣かしかかってきてるアレ)がかかりっぱなし! もはやあまりの悲惨さ・けなげさに、見る者に”可哀想”以外の感情を抱くことと、”泣く”以外のアクションを起こすことの選択肢があたえられていない状態で、製作陣に対しては、流石にやり口が汚ぇーぞ!!と言いたくもなる。特に、金八がしゅうをおんぶするシーン(第五の健次郎補導のシーンを思い出す)と、伸太郎が教室で「本気でしゅうが心配なんだよ!」と男泣きするシーンの、あのあざとさ。泣くしかねぇだろあんなの! というわけでまんまと泣かされた僕だが、もっとこう、第五話のソーラン節的なグワァァっと込み上げてくる感じの涙を下さい、と言いたい。泣きながら「ありがとう」と拍手し、放送が終わるや否や金八を見ている友達に電話をかけ、次の日の予定とかお構いなしに呼び出した挙句、一方的に一晩中語りたくなるような、そういうの。



内容的には、ヤクザなんか絡ませちゃって一教師の力でどうにもなんねぇだろ!とお思いの方々が多数であると思いますが、過去にヤクザになった教え子の”足を洗わせる”ために、ヤクザの事務所に単身乗り込み、今回のしゅうばりにボッコボコに殴られながらも目的を達成したことがある金八(ガンジー級の非暴力不服従ぶりだった)だけに、必ずミラクルを起こしてくれるハズ。無粋なこと言わずに、ただ待ちましょう。