午後2:00〜3:54/「3年B組金八先生」25周年記念大同窓会スペシャル/変な生き物がいる世界!人類はほろびる。

出先で不意にハッと気がつき、次の瞬間には自分の時間だけが止まった。しばし茫然とし、ややあってから外の様子を覗うと、既に陽も暮れかけている。まさか僕が今日に限ってそんなミスを犯す分けもないだろう。なにしろこの半年、僕が今日を迎えるためにしてきた半ば狂乱じみた努力については、自分自身が一番良く知っている。115人もの卒業生が雁首を揃える同窓会スペシャルが持つ僕にとっての意義についても、頭で考えるよりも体に訊いた方が早いぐらいに知り尽くしている。これだってどうせJoJoで言うところの、ガスの元栓を閉め忘れてないか妙に気になるアレだ。とは思ったものの、根拠となりうる肝心な部分の記憶がどこにも無くやや歩が悪い。自宅に戻り、疑念と哀願とが入り混じりった顔で―――具体的には、疑心暗鬼のまま自分のレントゲン写真を探す石黒賢(スキルス発症後)に激似の顔をしてビデオデッキに目をやれば、留守録完了を告げる緑のランプがゆっくり点滅している。それでこそ私だ。一転、やはり自分のレントゲン写真(本当は他人の)を見つけた瞬間の石黒賢の顔になった僕は、人差し指に全神経を託して迷うことなく留守録コールとかいうボタンを押す。すると、当たり前のように始まったのはハローモーニングとかいう聞き覚えありまくりの番組。俺もろとも人類滅びろ!