3年B組金八先生 第三回「悪魔の囁き」を観る

早くもドラッグが生徒の元までやってきて、いきなり動き始めた!感があった第3話は、「聴覚障害のある弟がいじめを受けたのを知るや否や、即ギレして一年の教室にカチ込みをかけたソン」に始まり、「速攻で校長室に乗り込んで来た、殴られた生徒の親」、「ユニークフェイスに対する生徒の誤認をすぐに否定しなかった金八を咎める乙女」、「嬉々としてドラッグ体験を語る孝太郎に、無言で鉄拳制裁を加えるしゅう」、そして「しゅうに仕返しをしようと、下校中に待ち伏せて絡む孝太郎」といった具合に、誰もが即着火! ほぼ常に誰かが怒っている!、という常軌を逸したハイテンションで1時間の放送時間をブッちぎってくれた。苛々がつのるだけであった1話2話の展開に多少の懸念があった余であるが、今回は大変満足であった。



しかし、というか、やはりここで僕が気になるのは、それだけのブチギレ祭状態において、ただ一人、一度も怒声を上げない”あの男”のことである。ブチギレ一つでここまで登りつめた男である”彼”こそが、本来、真っ先にブチギレて当然なハズである。しかし、その”彼”が、理由はどうあれ暴行してしまったソンを咎めもせず、何故か代わりに自分が土下座し、目の前で堂々と喫煙を宣言した孝太郎の前では、ただ苦虫を噛み潰した表情をするのみである。両方とも、放送時間にして30分ぶっ通しの説教に値する事件であるはずなのだが、今回までの”彼”は、大好物たるゴタゴタや生徒の非行行為を目の前にしても、不気味にだんまりを決め込んでいる。どうしてだんまり決め込んじまうんスか!目の前でタバコを吸ってる生徒がいたらならぶっ飛ばすの教師だろぉぉぉ!!と絶叫していたのは第二シリーズの加藤優だが、ここは一発加藤にカミーユよろしく『修正』してもらわないとダメなんじゃないかと思うほどに、もう威厳も尊厳もない有様になっていたのであった。もはや完全に腑抜けである。そんなある種の落胆を胸に抱きつつ放送を見終えた私にまるでカウンターパンチを食らわすかのように、次回予告で大説教大会を繰り広げる”あの男”の姿が!! 苦虫をゆうに100匹以上噛み潰し、すでに超必殺技ゲージ3本が満タンになった”あの男”がぶっ放すブチギレ大説教がついに来週解禁!!・・・盛り上がってまいりました!