最もモーニング娘。のことが好きだった頃、というのは、コンビニで平気なツラしてモーニング娘。トレカだけを買って帰ってきたり、ゲトり損ねた3rd Loveパラダイス初回限定ブックレットがどうしても欲しくて、CD屋でバイトしていた友人に土下座で頼み込んで余りものを無理やり手に入れたり、誰彼構わず会う人会う人に「モーニング娘。好き?」と市場リサーチすることに並々ならぬ情熱を注いでいたあの日々。かといって、家族にはひた隠しにしていて、それなのに勢いあまってラブマシーンフィギュアを通販で購入し、それが因果なことに僕がゼミ合宿に行っている間に家に届いてしまうという残酷な誤算、親からの電話で「モームスの人形が届いたんだけど。」との報が伝えられたとき、なにか膝から崩れ落ちるような絶望感が五臓六腑に染み渡った、あの夜。そんな毎日があたりまえのツラして過ぎていったあの頃のこと。



自分でもどうかと思うぐらいモーニング娘。漬けで、当時は誰が好きっていうんじゃなく、確実に「モーニング娘。」が好きで、その当時のメンバーであった市井ちゃんに対しては、正直言って現在進行形の思い入れはなかったものの、大方が懐古で出来ている我侭で図々しい思い入れというのは常にどこかにあって。今回の件は、引退すること自体もそうだけど、こんなにもひっそりと、というのが、もうただただショックだった。



椎名林檎のりんごのうたのPVを延々と観ながら、懐古的思考はその度を増し、いろいろと思い、思い出し、止せばいいのにあれやこれやと重ね合わせて考え、かなりどうしようもない気分になっている。それですっかり忘れていたことを思い出したのだが、ソニンはあれからレコード会社との契約を更新したのだろうか。和田さん、御願いしますよ。ホントに。