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TAKE1

TAKE1

つんく♂

つんく♂ アルバム「Take 1」ASIN:B000197KWG



曲の感想の前に、まず触れない訳にいかないのが、初回限定ブックレット。既に各所で物議を呼んでいるつんく♂のお宝半裸写真を含め、贅沢にも10パターンものつんく♂写真が収められており、目にした瞬間から本当に心からどうしていいのか分からなくなるが、しかし、これは、つんく♂自らが思う「SEXY」や「カッコイイ」を自ら体現した貴重な資料だとも言えるのであって、となれば、我々普段つんく♂Pに散々愉しませてもらってる輩は、『プロデューサー・つんく♂の「かっこええやん。」や「SEXYやなぁって。」などの言動には一体どんな意味が込められていたのか?』や、『それに対する我々の認識(かっこええ=常に5年ぐらい後ろを行くこと SEXY=ゴミみたいなエロさ)は正しいものだったのか?』などを正確に把握し、より一層楽曲への理解を深めるために、たとえそれが自殺行為だと解っていても、そのブツを目から10cmの所に持っていき、くまなくチェックしなければならない。特に、後藤真希のファンを自負するものは、「うわさのSEXY GUY」とは、一体どんなGUYを指しているのか?、或いは、「愛のばかやろう」とは、一体どんなバカ野郎を指しているのか?でもいいが、そういった答えの出ない疑問を潜在的に抱えているハズで、その疑問を解くために、尚更である。なので、実践してみた。僕は、止まらない嗚咽とともに、自分の今までの認識が間違っていないことを確信したのだった。ドライに抱きしめるのは、半裸のつんく♂だ。



そして、肝心の楽曲について。当然ながら、全編つんく♂というワンダーランドに酔いしれることが出来た。僕は、TOUCH MEもつんくビ♂トも持ってるので、注目はセルフカバーの曲、それもやはりモーニングや松浦の曲になるのだが、それらは当初懸念された、あたかも忘年会のカラオケでモーニング娘。の曲を歌っちゃった課長、のような趣きは微塵も無く、シンガー・つんく♂の声の良さや唄の上手さを存分に味わえ、以前から常々、つんく♂のセルフカバーを待望し、早く出せよバカ野郎と思っていた自分には、予めそういうドリカム!的な補正がかかってはいるが、とても楽しく聴くことができた。特に「草原の人」での、曲を存分に感情を込めて歌い上げておきながら、セリフ「大人になるって、難しいんだなー。」を明らかに『別録り』といった感じで言い放つ様に関しては、テメェ充分大人じゃねぇかよ、などと思う隙もなく爆笑する以外に選択肢が与えられておらず、そういった、随所に仕掛けられた「エンターテインメントとは何か?」的な姿勢には、ただ感服するしかなかった。



全体的に、西川のりおがたま〜に関東の番組に出たときに魅せるもちネタのラッシュ的な、素晴らしき爆発力溢れる曲が揃い踏みの様相を呈する中にあって、ある種の清涼剤のような好感触を与えてくれたのは、高橋モーニング愛とのデュエット「LOVE〜since 1999〜」。元が浜崎あゆみとのデュエット曲で、そちらも凄く好きなのだけど、こちらはそれよりも少しテンポを落とし、歌い上げるようなアレンジがされており、この曲の畳み掛けるようなハモリとメロディーパートの入れ替わりがより鮮明になっていて、聴いていて気持ちよかった。



僕の中のつんく♂像を一言で言うと、「キモイ!サバイ!偉大!」という三拍子に集約されるのだが、まさにその通り、こちらの期待を裏切らぬ出来のアルバムでした。ただ、もう少しハロー!関連の曲を歌って欲しかった。「チュ!夏パーティー」や「おっととっと夏だぜ!」など、まだまだ唄ってもらわなきゃ勘弁ならない曲が五万とあるので、それは「TAKE 2」を待ちたいと思う。